JRバス八久線の旅U
〜廃止後の代替バスが運行されない県境バス停を見に行く〜
平成17年3月31日をもって、遡ること国鉄バス時代から長年運行され続けてきた八久線が廃止されることになりました。
昔は都市間特急バスとして1日3往復ほど運行される時期もありましたが、それが数年毎に種別の格下げ、運行本数の
減少などを経て、ついには快速バスとして1日1往復のみ運行されるようになり現在まで走り続けてきました。
前回の旅では久慈発八戸行きを乗り通してみて八久線の様子を見てきましたが、今回はあえて八戸発久慈行きに乗り
ながら、廃止後の代替バスが運行されない県境のバス停の現状を見に行くことにしました。
今回乗車するのは八戸駅発15:10発の久慈行きです。
1日1本のみこのバスが始発であり最終になります。

八戸駅のバス停に貼ってあった八久線
を廃止する告知文。
八戸駅〜種市駅は代替交通手段がな
いことが書かれています。


※写真をクリックすると拡大します。
この日のバスは始発の八戸駅からも少し遅れて15:15になって
から入線してきました。
八久線のバスは八戸臨海鉄道の車庫近くまで回送されており、
発車時刻近くになると八戸駅にやってきますが、途中の交通渋
滞に巻き込まれて遅れたのでしょうか?

やってきたバスは前回の乗車記でも乗った車両と同じ番号の
ものでした。
この番号のバスだけが快速や44系統の表示を出すようです。
ちなに八戸駅行きは42系統でしたね。
発車時刻も過ぎての到着となりましたので、急ぎ撮影を済ませ
てバスに乗り込みます。
今日はお別れ乗車と見られる人がもう1人乗ってきて、私と2人
を乗せて八戸駅を発車しました。
私はいつもの通り車両最前部の運転席との反対側の座席
を陣取りました。
車内を見てもご覧の通り他の乗客はいません。
もう1人乗っていますけれど、肖像権の絡みからお客さんが
写らないように撮影しました。
やっぱり乗客がいないというのは、八戸駅での存在感が薄
い証拠ですね。
かつて在来線ホームには八久線の時刻表が掲げられていま
したが、今ではそれも撤去されてなくなってしまいました。
八戸駅を発車した駅前広場を出る県道20号を直進し、一番町
で左折して国道454号を直進していきます。
反対側は若干交通渋滞がありましたので、きっとこの影響で
バスの八戸駅入線時刻が遅れたのでしょう。

分かりにくいですが、途中で「るるっぷ八戸」とすれ違いました。
あちらもお客があまり乗っていない様子でした。
内舟渡バス停付近では、市営バスの西売市回り八戸駅行き
とすれ違いました。
こちらも3月31日限りで市営バスから南部バスへ移管される
ため、市営バスとしては廃止路線となりますので、八久線の
最終日と同じ日でもって見れなくなってしまうのですね。
それでも市営バスには結構な人数が乗車しているように見え
ました。
八戸線のガード下を超えると国道45号を右折して、馬淵大橋
方向へ行きます。
前回、今回と続けて乗車したバスは、521-3404号車です。
八久線によく使われている車両ですね。

車内に掲示されていたバス
の廃止を告げる告知文。
見やすいように2つに分けて
います。

※写真をクリックすると拡大します。
運賃表には「館花下」が表示されていますが、降車扱いしない
ために運賃は表示されていません。
国道45号を入ったバスは馬淵大橋を渡っていきます。
バスは馬淵大橋を渡って市内中心街に近づいていきます。
国道45号の局前交差点を右折して塩町交差点方向へ進ん
でいきます。
八戸駅を発車して20分後に最初の乗車バス停である館花
下に到着しました。
乗客がバスを待っていまして、なんと、八久線のバスに乗っ
てきました。
乗客がいたことを驚いてしまうようではいけませんが、それ
が八久線の現状なのです。
館花下を出ると、次の乗車バス停は旭ヶ丘営業所です。
こちらも乗車扱いのみなので、運賃は表示されません。
いよいよ八久線のハイライトである市営バス車庫の周回コ
ースに入ります(笑)
これがゆっくり見れるのもJRバスならではなんですが。
それにしても、他社バスが堂々と他社のバス車庫に乗り入
れるケースってあまり見たことがありませんね。
こうした貴重なシーンが消えてしまうのも、惜しい気がします。
ぐるっと旭ヶ丘営業所内を半周します。
半周し終えた市営バスの後に停車して乗車扱いをします。
市営バスの待合室にて待っている乗客がいないかどうか、
クラクションを軽くならしてバスの到着を告げていました。
しかし、市営バス待合室から出てくる人は誰もおらず…。

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