八戸市の生活交通確保の取り組み

情報量が増えてきましたので、ページを分けました。
こちらは2ページ目です。

◆「南郷コミュニティバス」運行事業者決定◆
2005/07/29
八戸市南郷区内の南部バス路線が10/1に廃止されるのに伴い、平成18年3月までの暫定期間の代替交通手段として
「南郷区コミュニティバス」を運行することにしていますが、このたび八戸市が実施した運行事業者の公募先が決
定したと報じられました。
南郷コミュニティバス 運行事業者、三八五交通に 
(デーリー東北2005年7月29日22面より引用)
10月1日から八戸市南郷区内の一部バス路線が廃止・減便されることに伴い、八戸市が代替措置として実施する
「南郷コミュニティバス」の運行事業者が28日までに、三八五交通(八戸市)に決まった。
市は業務委託に当たり、事業者を公募した。三八五交通、南部バス(八戸市)、北日本観光バス(階上町)の三社
が名乗りを上げ、収支計画の合理性や運行サービスの水準などについて審査した結果、三八五交通に決定した。委
託期間は来年3月末まで。
業務は、廃止・減便される路線(泉清水・七枚田・大平発着系統と荒谷−大洋公園前の区間)の代替運行のほか、
スクールバス、患者輸送バス、保育所児童送迎バスを南郷区内で運行する。運賃は中学生以上百円、小学生五十円
で未就学児道は無料となる。
◆公募事業者関連リンク◆
三八五交通(運行事業者決定)
南部バス
北日本観光バス(青森県バス協会HP内)
◆コメント◆
今回の公募によって、三八五交通は初の乗合バス事業者進出となる一方、八戸市内においても市営、南部、十鉄に
次いで4社目の乗合バス事業者が参入することとなります(高速路線除く)。
南部バスは自社単独での路線を廃止し、新たにコミュニティバスとして再生した上で運行事業者に公募しましたが、
残念ながら決定には至りませんでした。
北日本観光バスは貸切専業であることから、今回の公募によって新たに乗合バスへ進出しようと考えたのだろうと
思われます。
 
◆南部バス南郷区内路線廃止・減便と「南郷コミュニティバス」運行開始◆
2005/10/01
南部バスでは10/1にダイヤ改正を実施し、南郷区内の路線廃止・減便を行いました。
10/1ダイヤ改正実施
(南部バス公式サイトより)
平成17年10月1日(土)より運行時刻を改正いたします。

主な改正点
1.八戸市南郷区と軽米町の一部路線廃止
 (1)八戸市南郷区の廃止区間
  ・島守支所前分岐〜虚空蔵山前〜南郷区役所前
  ・市ノ沢〜中野〜大平
  ・中野〜下洗〜鴨平
  ・中学校通〜鳩田小学校前〜泉清水
  ・鮫ノ口〜大森入口〜鳩田
  ・荒谷〜七枚田〜養真寺
 (2)軽米町の廃止区間
  ・下尾田〜高家〜八幡宮前
2.るるっぷ八戸リニューアル
 八戸市内循環コミュニティバス「るるっぷ八戸」を、新しいコース、運賃で運行します。
 「じょうもんコース」の一部を改め、さらに右まわり、左まわりの両方向での運行になります。
 この変更に伴い、「やわたうまコース」は廃止となります。
 運賃は、初乗り130円〜最高200円になります。
3.停留所
 (1)新設する停留所
  ・鍛冶畑〜天狗沢間に「寺ノ沢」を新設(八戸市鍛冶畑地区)
  ・道の駅なんごう(道の駅なんごう構内)
  ・下尾田〜上尾田間に「尾田口」を新設(軽米町尾田地区)
 (2)名称を変更する停留所
  ・保育所前を「門前町内会館前」に変更(南部町門前地区)
4.その他
 各路線接続等による時刻調整
◆関連リンク◆
南部バス
南郷コミュニティバスも同日より運行開始となり、南部バスの路線廃止で空白期間が生じないように足の確保に対応
しています。
 
南郷コミュニティバスが運行開始
(東奥日報2005年10月1日紙面より引用)
 八戸市南郷区で一日、区内を巡回する「南郷コミュニティバス」が運行を開始した。八戸市中心部と同区を結ぶ路
線バス二路線が同日から廃止・減便となったための措置。市が三八五交通に運行を委託し、来年三月末まで暫定的に
運行する。
 コミュニティバスは「道の駅なんごう」で、市中心部や軽米方面に向かう路線バスと接続する。運賃は一回百円。
道の駅で市中心部行きのバスを待つ七十歳代の女性は「以前は真っすぐ行けたが、乗り継がなくてはいけなくなった」
と少し戸惑っている様子。
 運転手の中村剛さん(64)は「百円で済むのでうれしい、という乗客の声もあった」。
南郷コミュニティバスの運行について
八戸市では、南郷区内の路線バス(南郷バス株式会社)の一部路線廃止及び減便にともない、10月1日から「南郷コミ
ュニティバス」の運行事業を実施しています。
 この事業は、南郷区内を循環しているバスを効率的に運行し、診療所への通所や通学などの目的にとらわれることな
く、どなたでも路線バスのように停留所で乗降できるようにするものです。
 ご利用のほど、よろしくお願いいたします。

1.コミュニティバス路線
路線名 旧業務名等 備考
島守線、泉清水線、大平線、七枚田線 廃止路線対応運行 南部バスは10月から「道の駅」で停車しま
すので、路線バスへは「道の駅」か「鴨平」
で乗り換えることになります。
中野地区線、鳩田地区線、田代地区線、島守地区線 患者輸送バス 「道の駅」にも停車します。
島守小学校線、市野沢小学校線 スクールバス 七枚田方面からのスクールバスは、路線
バス廃止対応を兼ねます。
市野沢保育所線 保育所児童送迎バス 児童の入所状況でルートの変更があります。
※利用する人は、10月1日から、一部の方を除き、100円の料金が必要です。

2.運賃
対象者 運賃 備考
中学生以上(一般) 1回の乗車あたり100円 ただし、下記3地区(※1)の登下校対応のバスに乗車する
小・中学生は無料(対象者に乗車証を交付)。
小学生 1回の乗車あたり50円
未就学児童 無料  
高齢者
(平成18年3月31日時点で、
満70歳以上の方。
ただし、所得制限があります)
希望者には、利用として
1,200円(※2)で、
平成18年3月31日まで有効
となる乗車証を交付

します
(ただし、生活保護受給者
は無料)。
乗車証は、南郷コミュニティバスへの乗車にのみ有効。
八戸・軽米方面への路線バスには利用できません。
障害者
(ただし、身体障害者は
4級以上の方)
無料 乗車証の提示が必要
※1 頃巻沢地区、不習地区(下校時のみ)、増田地区
 なお、不習地区(登校時のみ)及び田代地区には、従来どおりスクールバスを運行します。
 ただし、一般の方は乗車できません。
 また、登下校以外でコミュニティバスに乗車する場合は、小・中学生とも有料です。
※2 八戸市高齢者特別乗車証の交付(1年間有効)に係る利用料の半額(半年間有効となります。

3 運行業者  三八五交通株式会社(電話 0178-24-3335 代表)

4 運行経路・ダイヤについて
  運行経路・ダイヤは、基本として現行の各種自主運行バス(患者輸送バス、スクールバス、保育所児童送迎バス)
 及び廃止区間の現行水準を維持する対応となります。

5 運行方法の見直しについて

  本年度運行する南郷コミュニティバスは、6か月間の暫定的な実証実験運行とし、本年度「八戸市生活交通再編
  計画策定事業」において、その利用実態を調査したうえで、同事業で設置している「八戸市生活交通検討委員会」
  において、今後あるべき運行方法等について協議・検討します。
  その内容を踏まえて、平成19年3月31日までの各種バス事業の見直しに反映させる予定です。

問い合わせ

 ◎生活交通再編計画策定事業について 政策推進室 内線662
 ◎運行ダイヤ・運行経路について 南郷区役所企画総務課 電話0178-82-2111
 ◎福祉乗車証(高齢者・障害者)について 南郷区役所健康福祉課 電話0178-82-3800
  
◆関連リンク◆
南郷コミュニティバス写真館
南郷コミュニティバスの運行について(八戸市)
 
◆生活交通検討委員会での検討経過◆
2005/11/04
八戸市では、昨年度から引き続き生活交通検討委員会を組織して南郷区、八戸市美保野地区、南浜地区の生活交通を
どのように確保し、整備していくべきかの検討を進めています。
この会議について、八戸市では、市政への参画の機会を拡充し、行政の公正・透明性を確保するため、会議を公開し
ています。
今年度は、第2回〜第4回の委員会が一般公開されました。
◆会議公開のお知らせ◆
会議の名称 第2回八戸市生活交通検討委員会
議   題 八戸市生活交通再編計画策定事業について
日   時 平成17年11月4日(金)13:30〜16:00頃まで  
場   所 八戸大学会館 2階会議室
定   員 5名程度
傍聴に係る特記事項
傍聴希望者は、11月2日(水)の午後5時までに、氏名・住所・連絡先を問い合わせ先までFAX等で申し込んで
ください(定員になり次第、締め切ります)。
傍聴希望者は、会議開始10分前までに開催場所に集合し、受付を済ませてください。
会議開催中は、傍聴の受付はできません。
傍聴人は、会議での発言、写真撮影、録音等はできません。
会議場では、会長等の指示に従い、静粛に傍聴してください。

その他
傍聴者には当日会議資料を配布いたします。

第2回委員会においては、下記の議事について報告及び検討が行われました。
◆議事及び主な討議内容◆
1.南郷区移動ニーズ調査の概要
 ●南郷区民の移動ニーズと生活交通の利用状況の把握
 ●地域のモビリティを診断し、モビリティ課題地域の抽出を行う
 ●路線バス廃止前の移動実態を把握し、廃止後と比較する

2.南郷区コミュニティバス利用実績中間報告
 ●コミュニティバス利用実績概要
 ●コミュニティバス運行路線図と集落位置の概要
 ●コミュニティバス路線別利用状況
 ●コミュニティバス利用者の特性
 ●乗降の特性
 ●まとめおよび今後の課題

3.南浜・美保野地区バス利用実態調査の概要
 ●調査方法…市営バス種差線、美保野線、種差海岸遊覧バスの乗降客数調査及び利用者アンケート調査を実施
 ●路線別・便別特性
 ●乗降地点(OD表)
 ●停留所ごとの乗客数と区間乗車密度
 ●まとめ

4.南浜・美保野地区における生活交通再編の方向
 ●南浜・美保野地区における生活交通の考え方
  【地域住民の生活交通を保障する公共輸送を確保する】
   南浜・美保野地区の地域住民にとって保障すべきモビリティ水準を明らかにした上、生活交通計画をたてる
   ものとすることを明記
  【持続可能な公共交通をつくる】
   八戸市内のバス路線を幹線・支線を区別して再編し、面的に拡散した路線から線的、拠点的な広がりへと再
   構築
  【自動車に角に依存しない、環境に配慮した交通体系をつくる】
   公共輸送サービスの充実を図りながら、自家用自動車を利用しなくても便利な交通体系を構築する必要性
 ●生活交通再編の方向
  【八戸市内の幹線的バス輸送区間と再編の方向】
   南浜方面は、市営バス鮫線の三日町〜鮫間を幹線的区間と位置づけ、美保野方面は三日町〜旭ヶ丘営業所・
   旭ヶ丘東口を幹線的区間、旭ヶ丘東口〜美保野一区が中間的区間、以東を乗車密度が小さい区間と位置づけ
   その他、八戸工大線、町畑線なども包括的に含んだ形で再編を行うことを示唆
  【運行ルートに考慮する施設と路線再編の方向】
   通勤・通学利用以外に病院や医院、スーパー等がバス停付近に立地していることから、朝や昼間は通院・買
   い物目的に配慮した運行ルートの形成の必要性を提示
  【乗車パターンと再編の方向】
   幹線・支線系統を分ける乗継ポイントの設定
  【バス運行本数と再編の方向】
   国道45号を通る路線については、町畑線・工業大学線など運行本数も多いことから、南浜・美保野線だけでは
   なく、周辺路線も含めたネットワーク形成を検討することを示唆
5.その他


次へつづく