【検証】八戸市営バス路線移管

平成17年(2005年)4月1日の八戸市営バスと南部バスのダイヤ改正から、市営バス5区間の路線が南部バスへ移管されました。
平成15年度に設置された「八戸市営バス事業検討委員会」での検討結果を踏まえ、「市営バスの経営規模縮小」を図る答申が出され、
それを受けて、今後3年間かけて現行(移管前)よりも75%程度の経営規模に縮小、市一般会計補助金カット等を行うことになりました。
今回はそれを受けて第1号の路線移管となったわけですが、引き続き路線移管は今後も行われていくことになります。
路線移管によって現場はどう変わったのでしょうか?
今回は移管路線の最終日と移管後の様子を現地取材し、その結果を踏まえて路線移管がもたらした意味を考えてみたいと思います。


◆路線移管に至るまでの経緯
平成15年2月 八戸市営バス事業検討委員会設置し、委員会を3回開催
平成15年3月 観光貸切事業廃止
平成16年2月 「八戸市営バス事業検討委員会」報告書を市長へ提出
平成16年8月 市営バス路線移管先事業者候補募集開始(平成17年度分)
平成16年11月 路線移管先事業者決定(初年度5路線:南部バスへ移管決定)
※南部バス、大新東−全路線の移管を希望して応募。
 十和田観光電鉄−新工場街線のみ希望して応募。
平成17年4月 5路線移管に伴い、市営バス路線廃止。南部バスでの運行開始
平成17年8月 市営バス路線移管先事業者候補募集開始(平成18年度分)
路線移管先事業者決定(2年度2路線:南部バスへ移管決定)
※南部バス、十和田観光電鉄2社が応募したが、選考結果
 は昨年に引き続き、南部バスへの移管を決定。
2006/01/29:経緯追加(平成17年度移管分)

◆市営バス移管路線・区間一覧表(平成17年度分)
路   線   名 区                  間 移管先
事業者名
移    管    停    留    所
高専線の一日市発着路線 六日町(三日町)〜司法センター前〜一日市 南部バス 一日市、一日市生活館前、一日市口、八幡、神社前、下八幡、上田面木
是川団地線(風張回り) 大杉平営業所〜上二ツ家〜支所前〜是川団地〜上二ツ家〜大杉平営業所〜三日町(朔日町) 南部バス 妻ノ神(是川団地線)、支所前、是川中学校前、差波、田中、清水寺前、縄文学習館前、中居、笹子、中央団地
是川団地線(支所回り) 是川中学校前〜田中〜吹上〜三日町 南部バス 妻ノ神(是川団地線)、支所前、是川中学校前、差波、田中、清水寺前、縄文学習館前、住宅前、中居林小学校前
八戸駅線(内舟渡経由) 六日町(三日町)〜桜木町〜内舟渡〜八戸駅前 南部バス 前田、元木
新工場街線 三日町〜本八戸駅〜大平洋金属前 南部バス 大平洋金属前
◆市営バス移管路線・区間一覧表(平成18年度分)
日計線(八太郎・製錬所前経由) 三日町〜本八戸駅〜八太郎〜(フェリー埠頭)〜製錬所前〜シルバー病院 南部バス 第一停留所、第二停留所、千葉幼稚園前、第三停留所、フェリー埠頭、グレーンターミナル前、飼料団地、蓮沼陸橋前
大橋循環線 六日町〜西売市〜内舟渡〜八戸城北病院〜新大橋〜本八戸駅〜三日町 南部バス 河原木分遣所前、古川、八戸城北病院、田名部整形前、石堂東口、中河原


上記のような経緯を辿り今回の路線移管に結びついたわけですが、路線の移管先を決定するのに
初の公募方式を採用し、それによって県外事業者が新規参入を希望するといったこともありましたが、
何とか地元バス事業者の南部バスに落ち着いたという形になりました。
なお、2年目については南部バスと十和田観光電鉄が名乗りを上げましたが、県外事業者の名乗りは
ありませんでした。
残り1年、次の移管路線はどこになるのでしょうか?(平成18年度当時)
と思いましたが、新市長の誕生により翌年の路線移管は凍結され、平成17・18年度の2ヶ年7路線で
終わりを告げることになったのでした。(2010/01/26加筆修正)

市営バス移管前と南部バス移管後の様子を取材してきました。


17

高専線の一日市発着路線
是川団地線(風張回り)
是川団地線(支所回り)
八戸駅線(内舟渡経由)
新工場街線
18
日計線(八太郎・製錬所前経由)
大橋循環線

TOPへもどる